2014年4月20日日曜日

御徒町の吉池とユニクロ

御徒町に吉池が戻ってくる!

御徒町ユニクロ 開店前1
御徒町ユニクロ 開店前2

と思ったらユニクロとGUを連れてきた。それも売り場面積はユニクロとGUで半分を占め、残りを吉池とユザワヤとレストランでで分けあっている。

これを見て、ははーんと思った。

まず第一印象、吉池をとっかかりにしてユニクロが積極的に高齢者を取り込む方針を打ち出して来たと思ったのだ。


御徒町ユニクロ 開店前3

こ洒落たファッションビルではなく、吉池の、佃煮や魚の切り身の粕漬けや漬物の樽が並ぶ食品売り場のうえにユニクロとGUを配しているのだ。
他地区のシャレオツなユニクロと違うのはこの辺り、ジジババ濃度が濃いのだ。近くの上野松坂屋なんかに行くとよくわかる。館内専用の貸し出し用車いすがあるし
確か広小路のABABにもユニクロがあるがジジババが入る雰囲気じゃない。

吉池とユニクロが組んだ事に注目して考えると双方の思惑はこういうことだろう。

吉池側は、まず基礎となる安定・大型のテナントとしての位置づけの他に本店新築の際の金銭・イメージ両面のスポンサーとしてユニクロを頼っていたのではないだろうか。銀行からの融資の引き出しも有利だったはずだ。

ファストリテイリング側は、非常に有望な立地に大きな売り場を確保できるうえ吉池という昭和の香りを保つブランドを介して今までユニクロにもう一歩踏み込んでこなかった高齢者に、「ほら、ウチだって吉池さんと組んだりするんですよ」とじわっとすり寄る、まぁ、いわばユニクロの方から踏みんで行く動きだと思うのだ。

ところが、立地に注目するとそれどころの話じゃなかった。

駅のホームからだとこれだけ目につく。改札出て左に行けばすぐユニクロ。春日通り渡ればそこはすでにアメ横だ。



御徒町ユニクロ 開店前4

アメ横は巣鴨地蔵通りのようなジジババオンリーという訳じゃないし、御徒町にはアメ横や多慶屋に集まる買い物客や秋葉原に集う各方面のオタクの方々もじんわりと滲み出すように隣り合う区域からやってくる。地上のJRの駅は日中京浜東北線の快速電車が轟々と通過する秋葉原と上野の間の駅だが地下に注目すると、春日通り地下に日比谷線仲御徒町駅から大江戸線上野御徒町駅まで巨大なターミナル駅が埋まっている。
このアメ横南詰めにして、御徒町駅前という立地は都内でも有数の一等地。地下のターミナルにも注目するとこの場所は恐ろしく交通の便が良いことが判る。それに地下への通路の都合上JRから地下へ、地下からJRへという動線はいったん外の、この地点の目と鼻の先を通らざるを得ないのだ。

なるほど、すごい場所に目をつけたものだ。

成田から京成に乗ってやって来る外人さんたちも、アメ横の雑踏が安全な事を知ってさえいれば京成上野で降りてアメ横通って秋葉原まで歩いて途中、高架下グルメを楽しむ事もあるだろう。
そんな、人の流れが絶えない場所のど真ん中にユニクロが重要な布石を打ち込んだのだ。

まぁ、安全な、とはいっても世界基準と比べてということだ。反対側のブランド品買い取り店が押し込みにあったらしい。警察が結界張って捜査の真っ最中。このへんはぬぐいきれないアメ横クオリティーだ。
その時向かいの買い取り屋の捜査中


ある意味世界を見据えた立地と言えなくもない。

             



まず、戦後のカオス感を保つ闇市発祥のアメ横。そのど真ん中に魔の迷宮への入口を開けているアメ横センタービル。



秋葉原のヨドバシ

隣の駅は今や世界から注目を集める秋葉原。ヨドバシカメラとOTAKUの聖地。外人さんいらっしゃ~い、な街。

そして、ヨーロッパ人の中で一番日本を好いてくれると思われるフランス人のコミュニティが神楽坂にありまして都営地下鉄大江戸線で直結しているのだ。
フランス人の大江戸線をはじめとした都営地下鉄の利用習慣は根付いているようで、僕の出勤時間帯の夕方に春日から三田線にフランス人のガキンチョ共が傍若無人に乗り込んできて、フランス語でひとしきりぺっちゃくっちゃ騒いだ後、乗り換えで別れる友達同士で「アデュ!」とか言っておフランスな空気を振りまいていた。さすが本物、フランス帰りというふれこみなのに「ミーは」とか言う有名な漫画キャラとは違いますわ。シェーッ!
春日まで来てるんだから上野御徒町駅まで来るのは簡単なことだよ。

彼ら、各国の外人さんをユニクロ/GUへ寄せられればお国にお帰りの際にはユニクロ/GUルックでばっちりキメてくれるかもしれない。フランス人はともかくアジア各国からいらっしゃってる方々がそれを体現された時には「日本帰りが着ているこ洒落た服」=ユニクロかっこいい。という図式が出来上がるんじゃなかろうか?将来ユニクロの生産国を消費国に変貌させるために必須のイメージだ。




JR御徒町駅のGUの広告 モデルはローラ

ほらローラちゃんも謎めいたまなざしで、いざなってる。このまなざしにファーストリテイリングの海外戦略の暗喩が仕込んであるんだ。たぶん。 考え過ぎだ?そうか、すまん<m(__)m>。


あとは、店舗スタッフの資質の問題になる。
秋葉原のヨドバシでは来店が予想される限りの外国人の言語に対応できるバイリンガルあるいはもしかしたらトライリンガルなスタッフを配置して円滑な販売を実現している。難しい中華系の言語は各種中華の人(含台湾)を採用して研修で日流接客を叩きこんで働いてもらっているようだ。

御徒町のユニクロ/GUはどうだろう。開店したら店舗スタッフの顔ぶれをチェックしてみたい。

各言語話者だけでなく、属性まで各種そろえてたりして。ジジババ、オタク、アジア系、欧米系。

         

最後に、ドーンと。この威容である。軒先貸してどころか最初から母屋を貸してる。


御徒町ユニクロ 開店前5
  
吉池さんも思い切った事しますねぇ。



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